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北海道大学 医学部保健学科
大学院保健科学院
大学院保健科学研究院

病態解析学分野では,診断治療のみならず健康増進と疾病予防の観点から,健康を脅かすさまざまな要因の探索とその制御法の開発研究を,基礎からその応用に至るまで幅広く精力的に進めています。得られた研究成果は,速やかに世界に発信するとともに,一般の方のみならず高校生などへの講演会や実習を通して,社会への還元活動も活発に行っています。

本分野は,生理・血液グループ,微生物グループ,病理・免疫グループ,代謝・化学グループの4つのコアから構成されています。グループの垣根を越えた横断的な研究も積極的に行っています。生理・血液グループは,心臓や血管の形・動き・血流・血圧を包括的に評価できる心エコー検査を駆使して,加齢や生活習慣による健常人の心血管系の変化や各種心血管疾患の病態生理と診断法を研究と(心血管エコー研究室),人工知能による血球細胞形態の自動判別にもつながる血液細胞観察者を支援するインテリジェント顕微鏡システムの開発に向けた,血液細胞形態特徴の定量評価系,定義系の構築に関する研究を行っています(検査血液学研究室)。微生物グループは,細胞分子レベルでの微生物間相互作用や微小生態系の可視化実験から,病原体の生存や病原性の発現,さらに伝播制御といった,新たな感染制御理論を導き出すための研究を行っています。研究材料には,繊毛虫,アメーバ,それら原生動物に共生する原始的なクラミジア,さらに性感染症の原因となるクラミジアを用いています。病理・免疫グループは,自己免疫疾患などの難治性疾患の病因解明と新しい病態診断法や治療法の開発を目指して研究を行っています。血管炎の発症に関わる好中球細胞外トラップの異常に着目し,培養細胞やヒト検体,動物モデルを用いた解析を行っています。代謝・化学グループでは,新規臨床検査法の開発を目指し,脂質を主要ターゲットとして分析・物理・合成化学などの手法を駆使し研究を進めています。また,食品に含まれる機能性物質を疾病予防へ応用すること,動物モデルへ投与しその効果を検証する研究も並行して進めています。連携組織である高度脂質分析ラボは世界トップクラスの脂質分析能力を有しており,国外を含む様々な企業や大学から脂質分析を通じた依頼分析・共同研究を遂行しています。このような多彩な研究活動に裏打ちされた教育が,学生の飽くなき探究心と創造性を育み,既に多くの学部ならびに大学院生は,卒業後,病院での医療職に止まらず,企業や大学,さらに商社など,極めて多彩なジャンルで活躍をしています。明日の予防医学と健康増進を担う創造性豊かな医療従事者や教育研究者さらに異分野でも十二分に通用する人材育成を目指しています。

主な研究内容

  • 超音波検査,循環生理,心疾患(加賀,村山)
  • 微生物間相互作用に関する研究,病原性クラミジアの細胞内適応機構の解明,環境菌叢の制御と有用細菌の探索(山口,大久保)
  • 血漿リポタンパク質・生理活性脂質の研究, 異所性脂肪蓄積症などの脂質代謝異常に関する研究, 酸化ストレス応答・ミトコンドリア機能調節の研究, 機能性食品の研究開発と作用機序の解明, 質量分析及び核磁気共鳴装置を用いるメタボロミクス研究 (惠、櫻井、Eddy、陳 一凡)
  • 生体防御,自己免疫(石津,益田,西端)
  • 血液再生制御学(田村)

研究室

分野構成教員一覧

教授

山口 博之 / 惠 淑萍 / 石津 明洋

准教授

加賀 早苗 / 櫻井 俊宏 / 田村 彰吾

講師

大久保 寅彦 / 益田 紗季子

助教

西端 友香 / 陳 一凡 / 村山 迪史 / Dya Fita Eddy DIBWE

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