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北海道大学 医学部保健学科
大学院保健科学院
大学院保健科学研究院

北海道大学の起源は、1876年に設立された札幌農学校に遡り、1918年北海道帝国大学、1919年医学部が設置されました。保健医療職の育成は、医学部設置の翌年、1920(大正9)年9月に看護師、1921(大正10)年10月に助産師、1956(昭和31)年4月には診療放射線技師、1966(昭和41)年4月に臨床検査技師の教育が、医学部内に設置された各々の附属学校において開始されました。その後、理学療法士・作業療法士の教育は、1981(昭和56)年4月、北海道大学医療技術短期大学部において開始されています。本学科の設置は、このような保健医療技術者養成の長い歴史と伝統を経て現在に至っています。

現代社会は、少子高齢社会における人口減少、大規模災害や人類を脅かす感染症、紛争など、多くの課題に直面しています。一方では、ICTおよび人工頭脳(AI)などの技術の進歩により、どのように社会が発展していくのか希望が膨らむと同時に、これによってどのような課題が生じるのか、人間はそれらに対して高い倫理観を持ってどう対処できるのかが問われるとも考えます。そして、COVIT-19の例からもわかるように、健康問題については地球規模で取り組むことが必要な時代です。

このような時代背景においても、最も重要なものは「人々の健康」であり、それぞれの「暮らし」だと考えます。人間は、本来、病気などから回復しようとする自然治癒力を有しています。5つの専攻は、これが最もよい条件・状況で発動するように、その人らしい生活ができるように支援すること、生きる力を支えていくこと、治療と診断が確実・効果的に行われるように支援すること、そして何より、病気や障害を予防し、健康を維持すること、これらのことに各々の専門領域からアプローチできる非常に重要な役割を有します。保健学科では死に至るまで、その方にとっての当たり前の日常と最良の心身の状態をつくることを目指し、健康の維持と増進、予防、国際保健への取り組み等も含めて、健康を核として多角的に教育と研究、そして実践における基礎力を育んでいきます。教育目標では、1. 豊かな人間性を育む全人教育、2. 保健医療に対する総合的視野と専門的知識・技術を身につける教育(実学の重視)、3. 国際的視野を持った保健医療従事者の育成、4. フロンティア・スピリットを持った指導者・教育研究者の育成を掲げ、高度な知識と技術、豊かな人間性を有した実践者、教育者、研究者などリーダーシップをもって行動できる人材を育成したいと考えています。このためには、まずは①幅広い知識を主体的に学ぶこと、②自分の五感を活用して、自分の目で見て、聞いて、心で感じながら、何が必要なのかを十分に見極める力と豊かな感性を育むこと、③他者と協働できるコミュニケーション能力、④保健医療に関わるものとしての高い倫理観を身に付けることが求められます。

北海道大学は、日本で最も多くの学部を有する大学です。学生の皆さんは、保健学科にとどまることなく、これらの能力を育成する基盤として、幅広い教養を身につけ、人々やその社会を理解できるための学びを深めていただきたいと思います。また、海外の大学や医療機関との学生交流も盛んに行われてもいます。自然に恵まれた広大な、素晴らしいキャンパスで、皆さんが多くの人々と出会い、自らの知的好奇心、発想を大切にして力強く挑戦・前進されることを期待しております。

医学部保健学科長 矢野 理香

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