助産学・母性看護学は、妊娠・出産・産後・子育てという女性の身体と生活が大きく変化する時期の支援について、科学的根拠や支援方法を明らかにする学問分野です。現在は、妊娠・出産時期のみならず、思春期〜更年期に至るまでの幅広い時期の女性の健康支援が対象となっています。健康な女性が様々な人生局面を通じて直面する健康課題を有効に支援し、より多くの女性が健康で豊かな人生を送るためには、女性の健康に対する身体的(医学的)な理解ばかりではなく、基礎科学(生物学・生殖科学)技術の発達に対する理解・技術の社会応用に対する理解・女性が置かれた文化に対する理解・情報伝達や共有方法への理解・倫理的合意形成の理解が不可欠です。本研究室では、生物学的な観点・文化社会学的観点を融合させ、広く女性の健康と幸福の増進に資する研究を推進します。
また、本学では、修士課程で助産師課程教育を行っています。基礎研究への深い理解を持って研究と臨床の橋渡しをすることができ、助産学の発展に寄与できる助産師の育成を行います。同時に、助産師の臨床実践能力についても言語化・可視化を進めていきたいと思っています。