世界の中でも日本はトップクラスの長寿国です。日本の長寿社会の高齢者が経験していることは人類ではじめて経験していることです。人生100年を考えるとき、わが国の社会的課題でもある健康寿命の延伸、介護予防の視点は重要です。介護予防は、介護を要する状態が起こらないようにすること (高齢に伴う避けられない機能低下を時間的後方へ)、そして介護を要する状態においては重症化予防を図ることの2つの意味があります。
本研究室では、高齢者の健康レベルに応じた看護支援と健康支援システムの開発について取り組んでいます。具体的には、地域で生活している高齢者を対象に自立・自律した生活機能を維持するための介護予防に関する研究 (フレイル、サルコペニア、栄養など)、慢性疾患や脳卒中発症後の重症化予防やリハビリテーション看護技術の開発に関する研究、在宅療養者とその家族への看護支援、そして大規模災害後の高齢者の健康支援について探求しています。