医療の発展に伴って新生児死亡率は低下し、これまで救えなかった命が多く救われるようになっています。それと同時に生命の維持に何らかの医療的ケアを必要としながら自宅で生活する子どもたち(=医療的ケア児)も増加し、その数は過去10年で2倍以上となっています。医療的ケア児と生活を共にする家族は、様々な不安を抱えており、安心して在宅移行をするために家族を含めた支援が国家をあげた課題となっています。
在宅移行支援のスタート地点である病院に入院しているときから途切れることのない支援を行うことが非常に重要あり、その中で看護師の果たす役割が退院後の家族のQOLや子ども健康状態にも関わることがこれまでに示唆されています。
そこで、在宅移行支援における看護の質をより向上させるため、家族と看護師が在宅移行の目標を共有し、双方向性のあるコミュニケーションがより活発になるような看護支援の構築に向けた研究に現在取り組んでいます。