私は肩・肘を中心としたスポーツ障害の診療・研究・教育に従事し、上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する新規軟骨再生治療や、肩・肘投球障害に対する関節鏡視下手術など、低侵襲かつ機能回復を重視した治療に取り組んできました。また、スポーツ障害の病態解明から予防、再生医療などをテーマとして研究しています。大学院では軟骨再生の基礎研究に取り組み、その経験を踏まえて臨床および基礎研究を続けております。
一方で、北海道野球肘検診をはじめとするスポーツ検診を継続し、超音波検査を用いた成長期スポーツ障害の早期発見・予防にも取り組んできました。北海道野球肘検診はその社会的な意義が評価され、2022年度運動器の健康・日本賞を受賞しております。さらに、超音波画像診断や4次元CTを用いた関節運動・関節接触面の解析により、投球動作などの反復運動が関節軟骨や骨形態に及ぼす力学的影響を定量的に評価し、野球、テニス、サッカー、体操など多様な競技におけるスポーツ障害の発症機序を明らかにしてきました(図)。基礎研究、画像解析、臨床研究を融合することで、科学的根拠に基づく新たな予防法・診断法・低侵襲治療の確立を目指しています。
