北海道大学医学部保健学科/大学院保健科学院/大学院保健科学研究院

教員紹介

吉田 倫子
吉田 倫子 Michiko YOSHIDA
  • 講師 / Lecturer
  • 博士 (保健学) /Ph.D.
専門分野
1. 母子看護学 (Maternal and child Nursing) 
2. 助産学 (Midwifery)
研究テーマ
1. 乳腺炎時の乳児の授乳拒否行動、母乳の味や匂いの変化に関する研究
(Relationship between the refusal of infants to suckle from a breast, change of milk's taste and ouder during getting inflamed breasts)

2. 乳児の睡眠覚醒リズムに関する研究
(Study on sleep-wake cycle in early infancy)
自己PR
助産婦(師)は、産婦(女性)を支え、助ける素晴らしい仕事です。私は、その実践の科学的エビデンスを解明し、有効な子育てリソースとして育児中のお母さま方に発信していきたいと思っています。
受験者への
メッセージ
新生児の持つ驚くべき能力、妊娠や生命誕生の神秘など母性看護学や助産学には興味深い内容が満載です。いっしょに学びましょう。
主な研究内容

私はこれまで、子育て中の母親の悩みを科学的に検証し、解決策を考える研究を行ってきました。
その中で特に重点的に取り組んできた課題が「乳腺炎時の乳児の授乳拒否と母乳」に関する研究と「乳児の睡眠」に関する研究です。

1.乳腺炎時の乳児の授乳拒否と母乳に関する研究

乳腺炎は授乳中の母親の2~3割が罹患する一般的な病気です。乳房ケアを専門とする助産師の経験知の中には、乳腺炎時の授乳に関する興味深い観察があります。それは、母親が乳腺炎を起こす予兆として、乳児が授乳を嫌がる行動を示すという現象です。私はこの乳児の授乳拒否の背景には、乳腺炎による母乳の味と匂いの変化が関係しているのではないかと考え、まずは味物質を科学的に識別、定量化できる味覚センサ(味認識装置SA-402B、インテリジェントセンサーテクノロジー社、日本) を用いて乳腺炎時の母乳の味を分析しました。さらに近年は母乳の匂いに関する研究を行っています。

2.乳児の睡眠に関する研究

通常、乳児は生後3~4か月になると概日リズムが形成され、睡眠が夜間に集約化するため夜泣きが減少します。しかし一部の乳児では夜泣きが継続し、そのために母親は睡眠不足となり疲弊しています。私は夜泣きが継続する原因が何かを明らかにしたいと考え、アクチグラフ(腕時計型加速度センサ、AMI 社、米国)やスリープスコープ(ポータブル型脳波計、スリープウェル株式会社、日本)を用いて、夜泣きのある児とない児の睡眠の違い、発育の違い、光環境の違いについて研究を行っています。

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